階下の人々6:バトラー(執事)

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男性使用人と言えば、代表格はやっぱりバトラー(Butler)でしょう。もちろん執事のことです。「黒執事」のセバスチャン、「ハヤテのごとく!」のハヤテ、「ヘルシング」のウォルター、数え上げたらきりがないほど様々な執事キャラですっかりお馴染みですよね。時代によって役割は変わりつつも、現代でも存続する職種の一つでもあります。


ヴィクトリア朝時代の執事は、多くの男性使用人達を総括する最高責任者でした。男性使用人のトップとして、部下達が滞りなくサービスを提供しているか目を配り、さらに彼らの人事や育成も担当しました(ただし、主人の私的な使用人であるヴァレット(近侍)の人事は除く)。

残念ながら正体が悪魔だったり、鋼線を操ったりして、主人の護衛として戦闘することはしなかったようです。綴りも、Butlerであって、Battlerじゃないですからね。いや、きっと中にはそんな武闘派執事も居たに違いませんが!


責任は重大で、女性使用人のトップであるハウスキーパー(家政婦)と共に、二人三脚で屋敷の運営を担いました。特に主人のサポート、手紙の管理、訪問客の対応、といった辺りがバトラー(執事)の管轄でした。特に舞踏会やパーティを催す際には、その成否はバトラー(執事)の手腕に掛かっていました。

管理職なので、部下のマネジメントこそが職務の中心であり、自ら手を動かすような仕事は少なかったようです。ただし、例外がワインセラーと銀食器の管理でした。ソムリエのように料理に合ったワインを用意し、購入や保管を行うだけではなく、ワインの清澄法といったスキルまで要求されました。


バトラー(執事)よりも上位の使用人としては、スチュワード(家令)という職種もありました。主人の代理人として、お屋敷と使用人達の管理を行いました。「メイドくん」の作中では、バトラー(執事)がその役割を兼務しています。

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このページは、nadegakiが2010年3月13日 23:24に書いたブログ記事です。

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